Around Edgy / Japan

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EDGY JAPAN・新たな日本の強みを世界へ/1

by Hiroki Yanagisawa on January 15, 2011 8:56 AM

※本コラムは香港のITサービス企業、Internet Solutions Limitedのニュースレターにて連載している、EDGY JAPANの成り立ちを描いたコラムです。


 はじめまして。今回から本誌にてコラムを寄稿させていただくことになりました、EDGY JAPANの柳澤大樹と申します。日本のエッジ(edge:とんがった、クールな、クリエイティブな)の効いた人、物、場を英語で海外へ発信し、つなぐサービスを提供しております。(中国語版は現在制作中。)

 本コラムでは私の事業の成り立ちを説明させていただきつつ、日本のエッジの効いたコンテンツが、いかに海外で受け入れられているかをお知らせしたいと思っております。また、日本を新たな視点から切り取る機会をご提供できれば幸いです。

 そもそもなぜ、こんな日本発の「エッジ」の効いたコンテンツの発信を始めたのかーー。それは「『今の』日本」を外国語で発信しているメディアが、著しく欠落していることに気づいたからです。

 日本に住む外国人が英語などの言語でフリーペーパーやウェブサイトを制作し、情報の発信を行っているのは賞賛に値することですが、私的に思うのはその多くはオリエントの視点で日本を切り取っていること。エドワード・サイードという学者がかつて「オリエンタリズム」という著書を発表しましたが、この中で「東洋ーーオリエントという概念は、西洋(オクシデント)の視点で東洋を捉えたものであり、必ずしも東洋を的確に捉えたものではない」と述べています。

 それは欧米諸国が制作した日本の観光ガイドの表紙の多くが「着物を着た女性が石畳の道を闊歩する」という、いわゆる「静」「和」といったキーワードを軸に据えた構成をしているわけです。「オリエント=エキゾチック」という視点とでも言えばいいのでしょうか。

 無論、この要素は日本を彩る要素の一つであることは間違いありません。しかし、「今」の日本を表す上では的確な表現ではないように思うのです。現に東京で生活をしていて、このような光景を目の当たりにすることはほぼありません。(ある意味、映画「インセプション」で渡辺謙が扮するサイトウの家や衣装が日光江戸村から出てきたようなものである以上、まだこのオリエンタリズムの刷り込みが欧米で強いことが伺えます。)

 そこで「今」の日本を、日本人を外国語で海外に伝える媒体を作れないかーー。このような思いがふつふつと湧いてきました。

 そんな中、2009年5月に突如、知人のデザイナーからこんな相談が舞い込んできました。

「香港のショッピングモールから作品の展示の依頼があったんだけど......。香港育ちなんだし手伝ってくれないか?」

 思えばこの相談が、当時は構想として描いていたEDGY JAPANを形にしていく上での、大きな第一歩となったのです。(第2話へ続くーこちらからー


柳澤大樹(やなぎさわ・ひろき)EDGY JAPAN(www.edgyjapan.jp)代表。EDGY JAPANではウェブサイト上で日本のエッジの効いた人、物、場を英語で紹介し、つなぐサービスを提供。これまで香港ではクントンにあるapm mall(サンフンカイ・プロパティーズ)で、日本人のクリエイターを起用したイベントのコーディネーションやプロデュースを担当。その他企業や教育機関に向けた、エッジの効いた日本コンテンツの紹介や導入をサポートしている。1978年、東京生まれ。香港と米国で育つ。現在は東京と香港の両都市を拠点に活動。hiroki (at) edgyjapan.jp / www.edgyjapan.jp / @edgyjapan

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